部屋で過ごす理由
スパのカップル用スイートは、お二人に他人の時間割を押しつけます。着替えのスペース、固定された細い施術台が二つ、時間が来ると鳴るやわらかなチャイム、そして服を着て、エレベーターを探し、街を横切って自分のベッドまで戻る手間。その頃には、1時間がもたらしたものの半分はもう消えています。ホテルの部屋なら、その手順がひとつ残らずなくなります。セラピスト2人がお二人のもとへ来て、数分で二つの施術スペースを作り、二つのセッションがひとつの時間割で並んで進みます。2人が帰るとき、ベッドはもう体の下にあり、夜はそのまま続きます。受付が時間を計ることも、あとで部屋を使おうと待っている人もいません。カップルが街の反対側の施術台へ出かけるのではなく、マッサージをホテルに呼びたがる理由はそれに尽きます。部屋はプライベートで、すでに暖かく、チェックアウトまでお二人のものです。